11/27「想定以上の水が出てきた」文化教育常任委員会

令和2年11月27日(金)
文化教育常任委員会
議案第121号(補正予算第15号)先議案件

歴史文化交流館の建設工事で、

建設地に水が出てくるので工事に追加費用がかかること、地中から非飛散性のアスベスト、アスファルトガラ、木くずが出てきた処理費用を合わせ 約1億189万円が追加で必要となる。 
そのため国庫補助金を使った旧三橋家の耐震改修工事を延期するなどの補正予算が、27日に審議された。

驚くのは、今になって

教育施設課長が、

「予想以上に経路の分からない水脈があった」

「想定以上の水があらゆる場所から出てきた」と答えたことだ。

前々から説明会でも「水が出て、建物は無理なのでは? 」と言われていた軟弱な地盤で、地形的にも北側の山から出てきた水が下に降りて集まり駒寄川になっている場所。 

「少しでも雨が降れば、北側の切り通しのある側から何本もの水の道が出来て、道路を渡って、建設場所に流れ込んでいるのを見てる」と市民はいう。

今さら「予想以上」とか「想定以上」と言えるのだろうか?

そもそも地盤のゆるい土地を購入して建物を建てるという事業で、最初の説明からどんどん変わっていく。これでは財政難と言いながら、予算がどんどんふくらんでいく。


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委員会での Q&A(抜粋)

事前の調査について

Q:産業廃棄物の出た駐車場の地盤は調査したのか。
A:平成26年に駐車場予定地もボーリング調査は行っている。

Q:工事前のボーリング調査は、どのあたりで何か所行われたのか。
A:平成27年にボーリング調査を行い、敷地内は6点調査している。

Q:その6か所では不適切な埋設物は発見されなかったのか。
A:ボーリング調査は、地盤の地耐力を基礎や構造物の設計をするための調査で、廃棄物の有無の調査ではない。調査データを確認して、不適切なものがすぐに見つかる状況と結果からは分からなかった。

水脈を想定できなかったのか?

Q:もともとこの土地は水が結構出てくると地域から指摘があった。その部分を考慮しての計画だったのか。
A:計画地はもともと田んぼがあり、ある程度は想定していた。今回は鉄板敷を敷いて安全に工事を進めることで予定した。現場に入り木を除却し、草や木の根などを取った段階で、予想以上に経路が分からない水脈が何件かあった。
また、敷地北側斜面から大岡越前通りの下を通って水脈が何件かあり、その水脈は設計当初に見込めていなかった。


Q:「従来工法では難しい」と地域から説明会で指摘があったと聞くが、当初から想像できなかったのか。
A:当初は、もともと田んぼがあったので、そこの部分は鉄板敷で安全を確保する、また今回の建設工事はくい工事があるので、くいの専門業者とも十分協議し判断して計画した。ただ、現場に入ったとき施工者と管理者と協議し詳細な調査をしたところ、想定以上の水があらゆるところから出てきたことに対して、現場の作業員の安全を確保するために処置をした。

アスベストについて

Q:建設地の地中から様々なものが出てきたが、何が出てきたのか。
A:今回の計画地に5月から入り、非飛散性のアスベスト、アスファルトガラ、駐車場部分は木くずが出ている。

Q:アスベストが出てきた時点で近隣住民に説明したのか。
A:発見時点で、県湘南地域県政総合センター環境調整課並びに労働基準監督署にも相談した。廃棄物処理法等での周知や明示が必要であれば指示が出るが、今回は解体でなく地中から出たので、処置に関しての指導はなかった。

Q:5月に見つかり、今現在まで工事は進んでいるが、なぜ今回の補正になったのか。今後の周知はどうするのか。

A:地中埋設物が出てきたのは年度当初。調査で非飛散性のアスベストが入っていることが分かった。特に届出等は必要ないなかで、建築工事に関わる部分の埋設物を掘削し、トン袋に入れ現場で保管し適法、適正にやる一方、工期遅延は経費も増大するので、並行して現場も進めた。その結果、期間がかかった。
今後地域にどういったものがあり、どのように適法、適正に処理するかを丁寧に説明したい。

補正予算の内訳について

Q:補正予算の議案として、トータルで8383万円の減額補正が上がってきた。増額されたもの、減額されたものの内容は?(議案書11ページ)

A:工事請負費の内訳
旧三橋家の耐震改修工事延期、旧和田家の工事完了による金額の確定、電気工事、機械設備工事の入札残により約7940万円の減額となるが、交流館建設地から発見された産業廃棄物の処分、地盤改良、駐車場の仮使用の工事、工期延長などの要因により約1億189万円の経費が必要となる。 

公有財産購入費は、広場整備延期のため9311万円減額。

委託料は、旧三橋家耐震改修工事の管理業務委託、広場整備の補償費算定委託料等600万円が減額となるが、旧三橋家の周辺の樹木伐採433万円の経費がかかる。

補償補填及び賠償金は広場整備延期のため1000万円減額。


Q:当初の工期からどれぐらい遅れるのか。
A:工期は約2か月の延長を見込んでいる。

Q:施設の開館への影響は?
A:交流館の竣工は令和3年9月末の予定だった。2か月延びるので、竣工は令和3年11月末の予定になる。開館の予定は、竣工後、展示収蔵制作や事務機能移転、資料の整理等を含め1年ほどかかると見込んでおり、令和4年度中の開館を目指す。 

Q:歴史文化交流館の整備事業費は、国庫支出金で文化財整備が旧三橋家でも行うことができるチャンスだった。今回残念ながら止まってしまうが、今後の検討は?
A:旧三橋家は、耐震性に課題があり、一般公開は行っていない。旧三橋家を保存管理し、公開を行うために耐震改修工事は必要と考えている。今後策定する市の実施計画に位置づけて、機を見て耐震改修工事を実施していきたい。

 
委員会では全会一致で可決された。
  
令和 2年11月 文化教育常任委員会−11月27日-01号


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