市役所って何をするところ?
もし、あなたが、小学3年生ぐらいの子どもと市役所に行って、
「市役所って何をするところなの?」
と聞かれたとします。
あなたは、どう答えますか?
しかも、子どもにも分かるように答えるとしたら。
「みんなを幸せに」
『リーガルマインドが身につく・自治体行政法入門』(北村喜宣:著)の冒頭にこの問いが出てきます。
答えを考えるのは、自治体に就職したばかりの若い職員。
「市役所って何をするところ?」と聞かれて、いざ説明するとなると難しい。
「行政は、法律にもとづき住民の福祉を向上させます」
これでは、子どもにはむずかしい、、
若い職員たちは、何度かやりとりを重ねるうちに、
「みんなを幸せに」「みんなのために働くこと」
という答えを出します。
この「みんなを幸せに」は、法律の上でも深い意味合いを持っていくのだそうです。
そもそも「行政」って誰のこと?
私たちは「行政」という言葉をひんぱんに使いますが、
「行政とは、いったい誰のことでしょう?」
これもまた、いざ聞かれると答えられない質問です。
『リーガルマインドが身につく・自治体行政法入門』には、次のように書かれています。
「行政」とはいったい誰かというと、大臣や自治体の長(知事・市町村長)のことで、これを行政庁といいます。
自治体の職員は、大臣や長をサポートする補助機関です。
行政庁と補助機関の両方をあわせて「行政」と認識されています。
茅ヶ崎市役所
茅ヶ崎市の行政は、
①住民を幸せにするために
②「専門性」を持った職員を配備して
③責任の所在をはっきりさせて
仕事してるでしょうか?
そして、茅ヶ崎市議会は、住民を幸せにするために、
徹底した議論やチェックを行っているでしょうか?
最小の経費で最大の効果
地方自治法にも「住民福祉の増進」という言葉が出てきます。
それから「最小の経費で最大の効果」こういう言葉が出てきます。
市役所は、住民サービスの向上のために存在するのだということ。
「住民のためにはどうあるべきか」ということが書かれている憲法のようなものですね。
〈地方自治法第2条第14項〉
「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最小の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」
と、地方公共団体の事務処理についての原則が規定されています。
「住民の福祉を増進する」ことは、そもそも地方公共団体の存立の第一義的な目的であり、その事務の処理に当たって住民福祉の増進に努めるべきことは当然の原則といえます。
また、地方公共団体は住民の責任とその負担によって運営されるものである以上、常に能率的かつ効率的に処理されなければならない。すなわち、「最小の経費で最大の効果を挙げる」ことが常に要請されています。
- 作者:喜宣, 北村
- 発売日: 2018/01/01
- メディア: 単行本