2018年11月29日(木)
本会議の初日、佐藤光新市長の所信表明を傍聴しました。
傍聴の市民も多く、新しい市長の任期4年間の政策の方向性について関心の高さを伺わせました。
佐藤光新市長は、次の3点を実施するとしています。
☆中学校給食」
☆中3まで小児医療費を無料化
☆市立病院の経営改革
また「道の駅」は必要、「中核市の移行」は目指す、としてます。
しかし、「みどり・環境問題」「福祉」は抜けています。県下でみどり・公園は最低の茅ヶ崎市なのですが。
新市長が行き詰まった財政の何を見直して予算を出すのか、人件費増大の職員の働き方改革、施設やゴミの有料化の是非など、注目されます。
☆所信表明とは・・・市長が任期の4年間を見通した政策の方向性について、選挙後に開催される市議会定例会の定例会議で表明するもの。
《子育て支援》
①小児医療費を中学3年まで無料化(現在は小学校6年生まで)
②中学校給食の実施 を目指す
③待機児童ゼロ を目指す
④子ども食堂 の実施
★注目は予算をどう出していくのか?
服部前市長の計画はすべて引き継ぐうえで、さらに「中学校給食」「小児医療費を中3年まで無料化」をプラス。すでに行き詰まった財政と増える借金のなか、財源が出て来るのだろうか?
《市立病院の経営改革》
2年連続して10億円の赤字を計上している市立病院の収支改善・経営形態を見直す。
★病院経営の専門がいない
病院経営の専門職員がいない状態で、長年に渡って赤字を放置してきた茅ヶ崎市。経営改善を話し合う審議会も形骸化している。
《道の駅の整備》
当初のオープン2019年を2022年に延期した道の駅は、中身を再検討する。「地域経済活性化に必要な施設」だが、「採算性などのリスクも伴う」ため、延期の2年間をチャンスと捉え、道の駅を再検討していきたい。
★赤字経営の責任は?
そもそも採算を見込める確実なアテがあるのだろうか?
具体的な数字も出てこない状態。前市長は税金での赤字補填はあり得ないと発言していた。
《中核市の移行》
目指すべきもの、としたが、財政面を含め、さまざまな課題がある。
17年度に移管された保健所の安定的な運営に取り組みながら検討を進める。
★中核市になるメリット・デメリット、財政負担の数字を明確に市民に示すことが先決。
《職員の働き方改革》
職員が疲弊している。
★その原因は?
増大している人件費の理由も含めて市民への説明が必要。
《スポーツ振興》
★避けて通れない柳島スポーツ公園
すでに税金100億円以上を投入していながら、高い駐車料金と低い稼働率の課題を抱える柳島スポーツ公園。PFI 事業では経営責任の所在もはっきりせず、市民への説明が求められている。
所信表明に抜けていた「みどり・環境」と「福祉」
茅ヶ崎市のまちづくりには、みどりや公園は不要なのだろうか?
みどりと公園は、もはや全国レベルで最下位では? と言われているが、新市長の所信表明には、みどりや公園の保全をはじめ環境分野への表明はスッポリ抜けていた。
オープンスペースの足りない地域では、子供が道路で遊んでいる。高齢者や保育園にとっても、防災上からも公園は必須のはず。
いま現在、身を削るようにして、みどりや公園の保全に尽力しているのは、市ではなく市民です。
本当に市政に直球勝負?
佐藤新市長は、「見直すべきと判断した事業については、限られた財源の中身を精査し、一部修正をしていきたい」としているが、基本的には服部市政の事業を継ぐ方向だ。
中学校給食や小児医療費の無料化の実現には、一時的なものでなく、将来に渡って財源が必要 となる。
すでに財政が窮乏し追いつめられている状態で、いったい予算をどこからひねり出そうとしているのか注目される。
①「何を見直すのか?」
②「なぜ茅ヶ崎市は財政難に陥ってしまったのか?」
市民への説明は市長として必須。
「市政に直球勝負」が佐藤新市長の合言葉なら、「市民に明確に説明すること」が、ストレート勝負の本質。
「消える魔球」が多く、市民が内容を知ったときには、ボールがすでにキャッチャーミットに収まっている、という連続だった茅ヶ崎市。
市長がボールを投げようとマウンドに向かい、マウンドに立った時点から、市民と議会と行政が情報を共有し意見を十分にかわせるような不透明さのない市に変わってほしい。
そこで初めて、プレイボールの声がかかる。