財政窮乏、新事業ができると思えない
令和2年度の市長の施政方針が配布された。
新市長として、佐藤市長が就任してから1年3か月。
選挙の公約は、以下がメインだった。
①小児医療の無償化(中学3年まで拡充)
②中学校給食の実施(親子方式)
③市立病院の収支改善
④道の駅の実施
⑤中核市への移行 ⇒ 保健所の運営を安定させた後(2017年、保健所が県から市へ移管。約9億円とも言われる歳出増)
厳しい財政状況にある茅ヶ崎市で、前市長の計画を引き継ぐうえに、新事業の予算が出てくるのか?
市の税収は増えないのに、すでに大幅な市債(借金)返還金額の増加が見込まれ、「茅ヶ崎市財政健全化緊急対策」が策定されている。
前回の総合計画は10年間という長期計画が作られたが、時代の激変に対応できず大失敗している。(それが、現在の財政難を作った原因の1つでもある。)
ところが、この状況に至ってもなお、反省や検証のないまま、再び10年間という長期スパンで計画を作ろうとしている。
確実に、茅ヶ崎市は街中のみどりが消える
令和2年度に市が力を入れて実施する事業として、以下があげられている。
「過剰包装の紙」 みたいなキラキラ理念が気持ち悪くて仕方ない。
市として何をするか、キラキラフレーズを何枚もむいていかないと出てこない。
市民一人当たりの公園面積は県下で最下位の茅ヶ崎市。
令和2年度も、積極的に街中のみどりを残そうとする、あるいは公園を整備する姿勢は見えない。
したがって、令和2年度、茅ヶ崎市の街中のみどりの消失には歯止めがかからず、壊滅的な状態になるだろう。
①基本理念「学び合い育ち合うみんなの笑顔がきらめくひとづくり」
【こども育成部・教育推進部・教育総務部・文化生涯学習部】
227億1099万1000円〔対前年度比約6.4%増加〕
• ひとり親家庭総合相談事業、子ども食堂支援、待機児童解消
• 民設民営児童クラブへの運営支援
• 歴史文化交流館の建設工事、下寺尾遺跡群保存整備事業
• 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた啓発事業
②基本理念「いきいきと暮らすふれあいのある地域づくり」
【福祉部・市立病院・保健所】
758億5916万3000円〔対前年度比約0.8%減少〕
• 包括的な相談支援体制
• 市立病院の経営健全化の推進、本館の改修工事
③基本理念「安全でやすらぎのある持続可能な暮らしづくり」
【環境部・市民安全部・消防本部】
70億9362万1000円〔対前年度比約7.5%減少〕
• 環境基本計画の進行管理
• ごみ減量化、粗大ごみ処理施設の整備
•風水害対策事業
④基本理念「人々が行きかい自然と共生する便利で快適なまちづくり」
【都市部・建設部・下水道河川部・経済部 他】
179億2575万1000円〔対前年度比約0.7%減少〕
• 茅ケ崎駅南口周辺道路整備事業
• 道の駅整備推進事業
• 漁港北側駐車場・多目的広場等整備事業
• 浜園橋橋りょう整備事業、香川駅周辺整備事業
⑤基本理念「一人一人の思いが調和し未来をひらく行政経営」
【企画部・総務部・財務部 他】
151億9299万2000円〔対前年度比約5.6%増加〕
• 次期総合計画・実施計画の策定
• ICTによる業務効率化の推進
• 河童徳利ひろば整備事業
• 本庁舎跡地周辺整備事業
• 公文書等管理条例の施行に向けた取リ組み
• 財政健全化緊急対策
予算の概要
(1)予算規模(対前年度比は、前年度当初予算額に6月補正予算(第2号)を加えた額との比率)
• 予算総額 :1387億8251万8000円〔対前年度比約0.6%増〕
• 一般会計 :739億8000万円〔対前年度比約2.4%増〕
• 特別会計 :648億251万8000円〔対前年度比約1.3%減〕
(2)歳入(一般会計)
• 前年度に比べ、個人市民税で1億2188万円、固定資産税で7727万6000円の増を見込み、市税全体では1億4425万3000円増の359億9886万8000円を計上。
• 普通交付税は前年度と比べ、8000万円減の13億5000万円を計上。
• 財政調整基金からの繰入金は、前年度と比べて大幅増となる16億円を計上。
• 市債は、臨時財政対策債を前年度に比べ8億5000万円減の14億4000万円を計上し、事業債は3億5450万円減の28億7790万円を計上。市債全体としては、12億450万円減の43億1790万円を計上。
(3)歳出(一般会計)
• (仮称)茅ヶ崎市歴史文化交流館整備事業や幼児教育・保育の無償化などにより、前年度に比べ約17億円の増。
• 特別会計への繰出金は、前年度に比べ約4.4%増の104億858万2000円。