『サザン茅ヶ崎ライブ2023』 茅ヶ崎公園はいくらで貸したの? 

『サザン茅ヶ崎ライブ2023』 の利用料は?
2023年、9月27日から10月1日にかけて、茅ヶ崎公園野球場でサザンオールスターズ『茅ヶ崎ライブ2023』が開催されました。 

ライブによる施設の利用料金は、どのように計算され、収入はどこが受け取ったのでしょう?

指定管理と直営の違いが分かった方は、だいたい見当がついてきたと思います。


pinkgreen58.hatenablog.jp


『茅ヶ崎ライブ2023』では、茅ヶ崎公園内全体(野球場、テニスコート、うみかぜテラス、公園の部分)を使用しました。同じ公園内でも、施設の管理が市の直営であったり、指定管理者であったりと異なり、利用料金は条例で定められています。


メイン会場となった 茅ヶ崎公園の野球場

✴️ 野球場の利用料金の合計額は、約830万円になります。

コンサート利用は民間の「興業」とみなしますから、茅ヶ崎市営体育施設条例 (6) 営利目的利用料金 を 適用します。
• 利用者が営利を目的として体育施設(茅ヶ崎公園野球場の野球場に限る。) を利用する場合の基本利用料金は、入場料等を徴収するときは1日につき入場料
等の総額に10分の1(特別の設備等をするときは、100分の1)を乗じて得た額とする。

①ライブの行われた4日間の チケット代総額 :7億2326円 ×1% = 723万2610円

②準備や撤収などで野球場を利用した料金:83万1490円

③野球場の会議室の利用料金:23万5560円

①+②+③ = 野球場の利用料金の合計額は、約830万円

記念グッズなど販売したテニスコート

✴️ テニスコートの利用料金は、42万220円になります。
✴️ その他に物販手数料が入ってきます。(かなりの金額になると思われますが、まだ未公開です)
ライブでの野球場とテニスコートの利用料金、合計 872万円(プラス物販手数料)は、市の収入には入りません。
野球場とテニスコートは「指定管理」ですから、指定管理者である文化スポーツ振興財団の収入になるのです。 



うみかぜテラス

市に入るのは、公園部分とうみかぜテラスの利用料

茅ヶ崎市に収入として入る分は、市が「直営」で管理している公園部分の約1099万円と、うみかぜテラスの利用料248万円です。 

茅ヶ崎市都市公園条例では、
「興業」による使用料は、1㎡ 100円(日額)です。

①20874㎡ ×100円 × 5日間(ライブとリハーサル)= 1043万7000円

②公園の駐車場部分の利用料 は56万2123円

①+② =約1099万円

✴️ 公園部分と駐車場部分、合わせて 約1099万円が市の収入です。
✴️ うみかぜテラスの利用料 248万円 は市の収入。

コンサート利用は「興業」で、うみかぜテラスの本来の利用目的とは異なるため、「茅ヶ崎市行政財産の用途又は目的外使用にかかる使用料条例」に基づく「目的外使用」となります。
「目的外使用」は、条例に定めた算式で使用料を計算します。
①土地の使用料:土地の価格 × 100/3 × 365日分/使用許可日数
②建物の使用料:建物の価格 × 100/6 × 365日分/使用許可日数

準備、リハーサル、ライブ、撤収で9日間利用(各部屋、新オリーブ広場、フリースペース等を貸し切り)として算定すると、
・建物使用料  217万8241円 
・土地使用料   30万4734円 合計 248万2975円

うみかぜテラスは市の「直営」なので、248万円は市の収入として入ります。
(今年4月から、うみかぜテラスはタウンニュース社の指定管理に変わります。)


このように、公共施設が「直営」か「指定管理」かで収入の行方は違ってきます。

いずれにしても、公共施設は税金と利用料金で維持管理されているので、今回、ライブで得た収入は、どのように施設の補修費用に充てるかなど、使いみちは市も指定管理者もしっかり示して欲しいと思います。