9/26 一般質問「茅ヶ崎公園駐車場の有料化」こんなテキトーで有料化!?

条例違反の仕事でも「よし」とする茅ヶ崎市。

有料化でお金を払う市民を軽く見ている!

「茅ヶ崎公園駐車場の有料化」についても、「市民ギャラリー廃止」と同様に、情報公開請求で公開された文書を基に質問して行った。



茅ヶ崎公園 駐車場

なぜ、利用者の意見を聞かないのか?

○杉本啓子議員 
 茅ヶ崎公園駐車場は、公園であり、テニスコートと野球場、うみかぜテラスがあり、担当課も管理者も複数にわたり、利用者も目的が違う。加えて、海岸利用者も使う特殊さがある。
さらに、閑静な住宅街に囲まれた立地なので、騒音やアイドリングなど厳しく取り締まる必要があり、営業時間への配慮も必要になる。
 こういった多くの配慮を必要とする駐車場なので、まず事前に利用者や住民の意見をしっかり聞いて、その上できちんと内容を整理して考えていく必要がある。しかし、事前にしっかり意見は聞かずに、24時間営業やシーズン料金の設定などを決めている。事前に施設利用者の意見を聞かなくてもよいという判断はどなたがしたのか。 
 
○寺尾恵一建設部長  
 令和4年7月に策定した「公共施設附帯駐車場有料化」の考え方の中で、茅ヶ崎公園駐車場を有料化することを示しており、素案を作成する段階で実施した無作為抽出によるアンケートや、策定に際して実施したパブリックコメントにおいて、利用者を含めた多くの方からの意見をいただいている。
 また、利用料金の上限や利用時間については、令和5年第2回市議会定例会において、茅ヶ崎公園駐車場条例及び茅ヶ崎市都市公園条例の一部を改正する条例を可決されている。

○杉本啓子議員 
 一口に利用者の意見と言っても、パブリックコメントで取る意見と、実際にその施設を頻繁に使う利用者、それから、周辺に住まわれている方では、意味合いが違ってくる。
 今年4月の政策調整会議では、「担当者は利用者の意見を聞いていると思うので、出された意見は検討し、利用者の使いやすい運営につなげてほしい」と意見されているが、担当課は回答していない。実際には、利用者の意見は聞いていないのだから、「まだ聞いていない」と回答すべきではないのか。

○寺尾恵一建設部長 
 令和5年4月18日に実施した政策調整会議において、利用者の使いやすい運営につなげることへの意見に対しては、他の意見と併せて承知した旨の回答をしている。

とにかく高い料金設定!しかも、資料作成していない

○杉本啓子議員 
 料金設定については、上限金額とはいえ、市民文化会館や体育館などの1時間200円と比べて高いし、最大料金も高い、とにかく高い、というのが多くの利用者からの声です。
 6月議会の委員会では、料金設定の根拠として、「134号線沿いの公共駐車場や近隣の民間駐車場を参考にしている」という回答で、こういった周辺駐車場の料金一覧表は作成されている。
しかし、これだけで料金を設定できるわけではなくて、初期投資額や運営経費、想定される売上げ金額、そこからの収入見込み額など、何らかの計算式や数字を示した書類が必ず必要になるはずだが、一枚もない。なぜ作成していないのか。

○寺尾恵一建設部長 
 庁議など会議に提出する資料を作成する中で検討を進めており、数字や計算式のみを記録した資料は作成していない。

○杉本啓子議員 
 利用者からは、そういった数字を示してほしいと、再三、言われている。想定売上げなど試算した書類が全くないのに、「年間1500万円から1700万円の売上げを見込んでいる、運営経費、初期投資などが年間1200万円、差額の300万円から500万円が駐車場運営の利益として上がってくると試算している。」と委員会で回答している。
では、この数字は一体、記録もメモもなく、どなたがどこからどうやって出してきたのか。
 
○寺尾恵一建設部長 
 運営経費及び初期投資については、複数の駐車場運営事業者からの聞き取りの中で把握したもの。売上げ見込みについては、過去の駐車場の利用状況や近隣施設の運営状況などから、利用台数の見込みを算定した上で、条例に規定した利用料金を基に算定した。

○杉本啓子議員 
 そういった記録を「経緯が分かるものとして作成するように」と条例で定めているのに、なぜ作成されていないのか。

○寺尾恵一建設部長 
 先ほどの繰り返しの答弁になるが、様々な形で調査した中で検討を重ねた上で料金の設定、上限設定を設定している。

○杉本啓子議員 
 それでは市民に説明を求められたときに、市として、これが根拠ですと、証拠となる文書がないことになる。そのあたりはどう考えているのか。

○寺尾恵一建設部長 
 先ほどの答弁の繰り返しになるが、条例の可決を含めた中で定例会にも諮り、そもそも有料駐車場の考え方での議論もさせていただいている。そのような中でも、料金の設定額については、近隣利用の有料駐車場、様々なところを比較検討した中で決定している。その中での利用者を含めてアンケート調査等も行っている。

24時間営業へ強い反対の声

○杉本啓子議員 
 今年4月18日の政策調整会議では、「駐車場は24時間営業とする、夜中の騒音などについては、近隣住民から一定の理解をいただいている」と担当課は報告している。そのまま24時間営業で進めて、市長、副市長などの了承を得ている。
 しかし、その後になって、近隣住民や自治会から、24時間営業に対して非常に強い反対が相次いだ。住民からは、「何で茅ヶ崎公園だけ24時間営業なのか」「住民のことを考えてほしい」「広く住民の声を聞いて、その上で再検討してほしい」と言われている。
それでは、当初、「近隣住民から一定の理解をいただいている」と報告したのはどういう調査だったのか、記録がないので、説明してください。

○寺尾恵一建設部長 
 駐車場の24時間営業については、公共施設附帯駐車場有料化の考え方で、原則24時間利用とすることとしているので、それに合わせたものだった。
また、令和5年4月に実施した政策調整会議において、「近隣住民から一定の理解をいただいている」としたのは、事前に訪問し、お会いできた住民の方には一定の理解を御理解いただいていた。
その後、お会いできていなかった住民の方や、既にお会いした方にも再度お話をする中で、やはり24時間利用にすることへの反対や懸念をいただいたので、見直した。

なぜ、ハイシーズン料金まで払うのか

○杉本啓子議員 

「なぜ、茅ヶ崎公園駐車場にシーズン料金が必要なのか」という声も多い。

 周辺駐車場を参考にして、シーズン料金を設定したと言うが、近隣の公共施設で、テニスコートや野球場、会議室を使う駐車料金に、シーズン料金があるのは見たことがない。
 さらに茅ヶ崎市は、市民1人当たりの公園面積が県で最低で、公園や緑が不足しているのに、ハイシーズン料金まで取るのは理解できない。
 なぜ公園、会議室、テニスコート利用者などにハイシーズン料金を払わせる必要があるのか、検討した経緯の分かる記録は一切ない。このことについては、どなたも何も考えなかったということか。

○寺尾恵一建設部長 
 利用料金にハイシーズンの期間設定をしたことについては、県立辻堂海浜公園、湘南海岸公園、市営東海岸南駐車場、茅ヶ崎漁港駐車場といった、近隣の海岸線沿いの駐車場で設定していることを踏まえて設定した。
 設定した目的としては、近隣の駐車場に比べ安い料金とした場合に、過度に集中することを避けるためで、検討の記録については、会議資料の作成の中で協議によって進めているので、期間設定にのみ関する資料は作成していない。
 
○杉本啓子議員 
 駐車料金を安く設定すれば、海岸に行くなど目的外利用が増加する、かといって、高い料金にすれば、公共施設を利用する市民も高い駐車料金を払わされる。
この高い料金というのは、目的外利用させないための料金であって、公共施設を利用する受益者負担としての考え方とは違うはず。
 このあたり、どう考え方を整理したのか、検討した記録が、これも一切ない。受益者負担として適切な料金なのか、どなたが、どう考えて議論して決めたのか、質問する。
 
○寺尾恵一建設部長 
 利用者にとっては、季節によって施設の利用の仕方が変わるものではないが、ニーズの高い時期に、近隣の駐車場に比べ安い料金とした場合には、過度に集中する懸念もある。この懸念を踏まえ、近隣の駐車場に合わせて、ハイシーズンの期間を設けた料金設定とすることにご理解いただきたいと考えている。

✴️ もう、まったく説明がおかしい

ニーズの高い時期、とは何についてのニーズなのか?
「季節によって施設の利用の仕方が変わるものではない」と部長は答えている。
施設利用のニーズでなく、夏場に海岸に行くなど目的外利用のニーズが高くなるのでハイシーズン料金にするなら、何で施設利用者がハイシーズン料金につき合わされるのか?
 

○杉本啓子議員 
 市民にご理解いただきたいのなら、その経緯を記した文書というのは、必ず作成されなければ市民に説明ができない。なぜ作成されていないのか。

○寺尾恵一建設部長 
 経緯については、先ほど来述べてるとおり、庁議を含め、市の考え方として、全てにおいて適正に進められていると考えている。 


○杉本啓子議員 
 今年4月の政策調整会議では、「海岸が近いため満車になって、施設利用者が駐車できないことがないように」と意見が出ているが、6月議会の委員会では、「今のところ看板等で表示して周知するしか案がない」と回答している。
 しかし、第2駐車場への移動は時間がかかり、そこも駐車できないとなると、施設を利用できないまま泣き寝入りにもなりかねない。どうするのか、検討記録はないが、どう対処するのか。

○寺尾恵一建設部長 
 無料駐車場として運営している現在でも、第1、第2駐車場がともに満車になった日は、ほぼなかった。
また、近隣の駐車場事業者からのヒアリングでも、1年を通じて満車になることはほぼないと聞いている。イベント等の開催を除き、施設利用者が駐車できなくなる可能性は低いと考えている。
 利用外目的の抑止については、場内に看板等を設置し、周知を図っていく。仮に駐車場が全て満車になった際には、他の駐車場を利用いただくのか、入場待ちとなることが想定されるが、待機列が交通の支障とならないよう、交通整理などの対応は検討していきたいと考えている。

○杉本啓子議員 
 私はテニスコートを度々利用するが、満車に遭遇したことは何回もある。

利用料金の収入はどこへ行くのか?

○杉本啓子議員 
 駐車場の有料化で支払うお金の行方は、透明性を持って市民に見えるようにする必要がある。
駐車場の利用料金収入は、トイレ清掃や施設の修繕に充てるとしているが、さらに余剰金が出た場合、指定管理者の経営努力によるものと判断できる場合は、指定管理者の収入、そうでない場合は、指定管理者との協議によって返還を含めた対応を図るとしている。
しかし、この説明では、市民には意味が分からない。指定管理者の経営努力によるものとは、具体的にどういうケースなのか。

○寺尾恵一建設部長 
 茅ヶ崎公園駐車場は、指定管理施設として体育施設と一体で管理することとしている。
利用料金は、指定管理者の収入と、指定管理料や他の有料施設の利用料金と併せて、施設の維持管理及び修繕に充てていくこととなる。運営状況については、四半期に1度のモニタリングなどを通して把握していく。
 また、指定管理者の経営努力によるものとは、市の要求水準を満たしつつ、コストが削減された場合や、利用料金が増収した場合などが該当し、例えば節電の取組や施設の積極的なPRなどによる利用者の増加等が挙げられる。


文書もないのに、市民にお金を払わせるのか?

○杉本啓子議員 
 今回、事前に利用者の意見を十分に聞いていないし、料金設定やシーズン設定の根拠となる会議録もないので、説明責任も果たせていない。
 茅ヶ崎市公文書管理条例では、「市民に説明する責任を全うするために、経緯も含めた意思決定に至る過程を検証できるよう文書を作成しなければならない」と定めている。
 しかし、情報公開で、茅ヶ崎公園駐車場の有料化についても、適正に文書がつくられていないことが分かった。そして、文書がないのは、今回の駐車料金などを定めた根拠となる証拠がない、ということになる。証拠文書がないのに、市民にお金を払わせるということを市はどのように考えているのか、質問する。

○寺尾恵一建設部長 
 茅ヶ崎公園駐車場の有料化は、「公共施設附帯駐車場有料化」の考え方を策定した際に実施した無作為抽出にあるアンケート、パブリックコメント及び条例案を作成する際に行った近隣住民、自治会への説明等の中でいただいた数多くの貴重な御意見を踏まえ、本市の定める手続により、適正に決定をしたもの。
 また、茅ヶ崎公園駐車場の有料化の根拠については、令和5年第2回定例会において、茅ヶ崎公園駐車場条例及び茅ヶ崎市都市公園条例の一部を改正する条例を可決されており、有料施設として策定した。
 

「公平な受益者負担」と言うが、有料化しない駐車場も多い

○杉本啓子議員 
 今回、市は、公平な受益者負担であるとして、茅ヶ崎公園駐車場を有料化した。しかし、堤や芹沢のスポーツ施設、萩園温水プールの駐車場などは、いつ有料化できるのかもはっきりしていない。
一方では、利用者に高い駐車料金を払わせて、一方では、いつ有料化するのかめども立てていない、これではスポーツの種目による格差も出てくるし、こういった仕事の進め方でどうして公平な受益者負担と言えるのか、質問する。

○坂田 哲企画政策部長 
 施設を利用者にとって使いやすい施設とするためには、施設の機能を維持して管理運営していくことが必要で、そのためには経費が必要となる。この経費については、施設を利用する人に一定の負担を求めていくことで、施設を利用しない人との公平性の確保につながるものと考えている。これが受益者負担の基本的な考え方であると認識している。
そのため、利用される施設によって、その施設を維持管理する経費というのは違いがあるので、負担していただく費用にも差が生じるということになっていく。 

✴️ 明らかに採算が取れる駐車場なのに、有料化していない方が不公平。

○杉本啓子議員 
 公平な受益者負担であるなら、ほかの駐車場についても有料化のめどがたってから、そして、有料化する駐車場としない駐車場があるのであれば、その理由など、これは市民にはっきり説明して示してから、一斉に有料化を行うべきと考える。市はどのように考えているのか。

○坂田 哲企画政策部長 
 受益者負担の適正化を図るとともに、市民の皆様からいただいた使用料については、その駐車場や施設の維持管理に充てて、市の財政負担の軽減を図りたいと考えている。
 そうした視点で考えると、有料化を行う上で設備投資が必要になったり、運営に要する費用を上回る収益が得られるかどうかという部分も、有料化するかどうかの重要なポイントの一つであると考えている。そうした採算性を考慮した中で有料化を進めるべきと考えている。
「公共施設附帯駐車場有料化」の考え方の中で、有料化しても採算が見込めない施設については、有料化しないことができるとしていて、このことは、全員協議会等においてもこれまで説明をしてきた。
 
○杉本啓子議員 
 有料化するのであれば、そういった駐車場の採算であるとか、そもそも有料化できるのかできないのか、数字や理由を示した一覧表をあらかじめ示してほしいという、市民からの意見はそちらにも届いていると思う。
これほど有料化する、しない駐車場に差が出ている状態であれば、当然、そういった資料は事前に市民に示して、市民の了解を得るべきだと思うが、どうして資料は作成されないのか。
 
○坂田 哲企画政策部長 
 公共施設附帯駐車場は、その利用者の利便性を確保するために、行政サービスの一環として設置している。これまでも多くの施設で有料としてきたが、施設の一定の空間を専有する便益を受けている利用者と、そうでない人との間では不公平が生じてしまう。この部分について公平性を確保する、ということが受益者負担の考え方となる。使う方には負担をしていただくことで、不公平ではないものと認識している。

✴️ 市が上記の「受益者負担」の考え方を主張するなら、市役所前広場をなぜ事業者にタダ貸ししてるのか?

 それぞれの駐車場有料化の考え方の中では、基本的な考え方を示し、それぞれ具体な駐車場を有料化するかどうかという段階では、かかるコストを超えるだけの収益が得られるかどうかは、検討していく必要があると考えている。
 先ほど建設部長からも話があったように、それぞれの施設検討の中では、駐車場管理の事業者などからヒアリングなどして、内部での検討を進め、最終的には庁議などの場で意思決定をしていくわけだが、例えば庁議の最終的な場では、それまでの計算の具体な資料とかは、特に意思決定をする上で必要かどうかを考えれば、具体にその数字だけを記載した資料は必ずしもつくる必要はないと考えている。 
 
○杉本啓子議員 
 有料化というのは重い案件だと思う。そして、これは「市民にお金を支払っていただく」ということなのだから、お金の行方の透明化も重要だが、なぜ支払う必要があるのか、そして、なぜ支払う必要がない駐車場があるのか、そういったことは事前に市民に必ず説明する「説明責任」があると思う。
今の説明だと、そういった必要はないということをおっしゃっていると思うが、私は示す必要があると思うので、再度質問する。
 
坂田 哲企画政策部長 
 先ほども申したけれども、有料化するかどうかの一つの判断基準は、公平性の問題、それから、有料化するに当たって必要なコストとのバランスが重要な視点になると考えている。
それらについて内部で検討し、市として必要な意思決定を図り、またパブリックコメントや市民の皆様から意見を聞く機会などを通して、市の考え方は説明してきたと考えているし、これからも駐車場に限らず、施設の利用料金など、具体化していく場合には必要な御意見は伺っていくと考えている。
 
○杉本啓子議員 
 質問の趣旨は、事前に示すか示さないかということなので、それをお答えください。
 
○坂田 哲企画政策部長 
 事前に示すかどうかということですが、当然、意思決定の過程で御意見はいただきたいと思うので、事前に示すことになろうかと考えている。
 
○杉本啓子議員 
 それは有料化するか否か、全ての駐車場を網羅して、一斉に事前に示すのか。
 
○坂田 哲企画政策部長 
 それぞれの駐車場を有料化していくかどうかという検討の中で示していくべきものと考えている。

以上 

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