反対しました!「道の駅 選定委員会の設置」

道の駅は事業者の独立採算で行う

令和4年3月にオープン予定だった道の駅は、新型コロナ感染症の影響などで、令和7年7月オープンに変更されている。

また、事業手法については、設計、建設、維持管理・運営を一括して発注する「DBO方式」を採用する。(市が資金調達を行う) 

維持管理・運営については、
事業者が「独立採算」で行う
・利益の一部は市に納める
赤字運営になっても市税からの補填はしない  

としている。 


市民公募の委員はダメ、まちぢから会長ならOK

道の駅を建設し、維持管理と運営を行う事業者を選定するための委員会が令和4年7月から設置されている。

この委員会の委員が、応募してきた事業者の提案内容に点数をつけ、事業者を選定する。

委員会は非公開で(市民の傍聴は不可)、また議事録や資料は事業者が決定したのちの発表になる。

市が作成した要綱では、委員会を設置する場合、委員数が7名の場合は、市民公募による委員を1名以上入れるとしているが、今回、市は市民公募は入れず、地元のまちぢから協議会から会長2名を委員に入れるとした。

市民公募を入れない理由として、「高度に専門的な知識又は卓越した能力が必要とされる」ためとしている。

つまり、「高度に専門的な知識又は卓越した能力が必要」とされる委員会なので、市民公募の委員は入れないが、まちぢから協議会の会長2名を市が逆指名して委員に入れている。

現在、市役所の隣に東横イン(ホテル)が建設中だが、この市有地を何に活用するかという選定委員会にも、まちぢから協議会の会長が入っている。
応募してきた事業者の提案を採点し、事業者を決定する委員会に、まちぢから協議会の会長が入ることの是非は、市民参加の公平性からも議論が必要だと思う。

道の駅が迷惑施設なら、なぜ建設するのか?

今回、地元のまちぢから協議会から委員を入れた理由として、「地元の要望を道の駅の事業者選定に反映させるため」と市は説明している。

道の駅が暴走行為のたまり場になることや、夜間の騒音、周辺道路の渋滞などを防ぐよう事業者に伝える必要があることは分かるが、それほどに住民へ迷惑がかかる公共施設なら、市は建設の中止も考えるべきで、そのような施設に税金を使う理由がないと考える市民も多い。

さらに、迷惑行為や渋滞への対策、安全対策について、市は「事業者に委ねる」とする無責任さだ。

なぜ道の駅建設が優先順位トップなのか

市は、地元の要望を道の駅の事業者選定に反映させると言うが、では、地元以外の市民の意見の反映はどうなるのか? 

市民意見を、市が事前にじゅうぶんに聴取しているならともかく、それもやっていない。

昨年の12月に行った市のアンケート調査では、市民から手厳しい意見も出ている。

やはり、道の駅が暴走行為のたまり場になることや、深夜の騒音、治安の悪化を心配する声。

もう一つは、市の厳しい財政状況について。

前々から、道の駅の整備について「市民の負担する金額がいくらなのかを明らかにして欲しい」、と言われて、いまだに数字を示さないまま市は計画を進めている。

厳しい財政難、社会情勢が不安定なこの時期に、道の駅の建設がなぜ優先順位のトップにくるのか、市税の使い道を考えなおしてほしい、そういった議論にも全市民が加わる場がない、意見を伝える場もなかった。

市民参加の不公平さ

委員会で何を提案しているのか、何を評価するのか、非公開の審議会では市民は事業者が決まった後でないと知ることができない。

道の駅を建設するための市税は負担するけれど、ほとんどの市民は意見は言えないし、何が行われれいるのか知ることができない。

こういった透明性のなさや、市民参加の不公平さにたいして、市がまったく問題がないと判断していることは、とうてい賛成できない。

いまだに市民負担の金額の数字を示すこともせずに、市民参加の公平性と透明性の担保ができていない委員会の設置には反対した。(2022年6月議会)


www.city.chigasaki.kanagawa.jp

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