「道の駅」ちがさきレポート vol.10 ①

いつも4ページでお届けしている「ちがさきレポート」ですが、
Vol.10 は 8ページに増やしています。
ブログでは、テーマごとに ①〜④ に分けて掲載します。


✴️道の駅 どうなってるの?
 令和 7 年 7 月オープン予定の道の駅。

新型コロナ感染症の影響などもあり、7年ほど計画が延長されています。
事業手法については、 設計、建設、維持管理・運営を一括して発注する「DBO 方式」を採用します。
この後、10 月から 事業者を募集し、令和 5年4月に事業者が決定される予定です。

道の駅の管理・運営は、
• 市は指定管理料は支払わず、事業者が「独立採算」で行う
• 売り上げの一部は市に納める
• 赤字になっても市税からの補填はしない  
としています。

昨年 12 月に行った市のアンケート調査では、

・暴走行為など夜間の騒音や、周辺道路の渋滞への対処ができるのか?
・市の厳しい財政状況について

市民から手厳しい意見も出ています。


厳しい財政状況のなか、総事業費は?

「用地の買い上げ、設計、建設、委託料などの総工費は?」
「工費の市民負担分の金額は?」「収益の 見込みは?」と、市民から数字を明らかにしてほしいと言われて、いまだに市は数字を示していません。

道の駅は安易な計画案でスタートして、委託費に数千万円の損失を出してやり直しています。

厳しい財政難、社会情勢が不安定なこの時期に、「なぜ道の駅が優先なのか」「市税の使い道を考えなおしてほしい」という意見もあります。

道の駅を建設するための市税金額の不透明さや、意見を伝える市民参加の不公平さについて、市が問題がないと判断していることには賛成できないため、私は6月議会での委員会設置の予算に反対しました。(賛成24 反対3で可決)

迷惑と分かっていてなぜ建設?

 令和4年10月頃から、道の駅を建設し運営する事業者を市が募集します。

応募してきた事業者の提案などを 採点し、選考するための委員会が設置されました。委員会は非公開で、議事録は事業者が決定した後でないと公開されません。
委員は 7 名で、専門的な知見をもった有識者のほか、 今回、市は「地元の要望を道の駅の事業者選定に反映させるため」として、地元のまちぢから協議会から 2 名を選考委員に入れました。

暴走行為や夜間騒音や渋滞、治安などへのじゅうぶんな対策を事業者に伝える必要は分かります。 しかし、それほど迷惑がかかる公共施設なら、市はなぜ建設するのか? という意見もあります。 さらに、こうした迷惑行為や渋滞への対策、安全対策について、市は「事業者に委ねる」と回答している無責任さです。

結局のところ、周辺道路の渋滞や安全対策について、市も県も「事業者に委ねる」として事業者に投げる姿勢は、茅ヶ崎ゴルフ場の開発問題でも同じだったのを思い出します。


DBO 方式とは?

 Design (設計)、Build (建設)、Operate (運営) を一括して市が発注し、応募して来た事業者(複数の事業者で構成される)の提案内容などを採点し、事業者を選定します。施設の設計、建設、 維持管理・運営業務を一括に民間事業者 に委託する方式です。

道の駅、粗大ごみ処理施設には DBO方式を採用します。
柳島スポーツ公園で採用したPFI方式も、DBOと同様に一括して委託する方式ですが、資金調達を市が行うDBO のほうが PFI より金利コストを低く抑えられます。

道の駅では、市は指定管理料は支払わず事業者の独立採算としていますが、柳島スポーツ公園には毎年 1 億円の運営・管理料を市税から支払い、利益はすべて事業者が受け取っています。 従来の方式と異なり、市 (市民) がどこまで権限を持てるか契約書次第で、また契約期間が 20 年など長期に及ぶため、柔軟な変更ができないデメリットがあります。


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