3/7 茅ヶ崎市立病院の経営形態の変更について 

今回のポイントは、

市立病院が選ばれる病院になるためには、

病院の職員全体が「患者さんのために何をすればいいのか」考えてくれているのか、風通しのいい連携ができているのか、利用者である患者さんは敏感に察知する。 

市立病院が患者さん主体の医療看護をどのようにしていくのか、どう変わるのか市民は注目している。



確実に採算を取っていくためには

◆ 杉本啓子 議員
茅ヶ崎市立病院は、公立の病院として使命を果たすために存在する病院なので、小児医療や周産期などについては税金で市から補填するとしても、それ以外の部分は病院として採算を取る、ということになる。

確実に採算を取っていくために、今後の経営戦略や目標達成に向けた✳️KPIの設定などどのような組織体で策定し、誰がリーダーシップを取っていくのか、新たな経営立て直しのシステムを具体的にどうしていくのか?

✳️ KPI とは? I(Key Performance Indicator)
「中間目標として何を達成すべきか」という観点から、KPI を設定します。
たとえば売上高の向上が目標の場合、 KPI は「新規顧客獲得数の○○人増加」 
市立病院では、経営戦略とKPIの設定が一番重要になる


◎佐藤光 市長  

「茅ヶ崎市立病院在り方検討委員会」の答申のなかで、経営形態の変更のほかに、経営改革の実効性を確保するための様々な提言をいただいている。

今後は、これらを踏まえ、国から示される予定の公立病院経営強化ガイドラインに基づき、新たな市立病院の経営計画の策定作業を進めていく。

また、地方公営企業法「全部適用」へと移行する令和5年度からは、新たに設置する事業管理者のリーダーシップの下に経営改革を進め、市民に選ばれる病院を目指していく。詳細については担当の部長より答弁する。 

◎岩澤健治 副院長   
新たな経営計画や目標については、その政策プロセスにおいて(病院の)全職員が病院運営に参画するための取組を進め、令和5年度より、事業管理者のもと、経営改革を進めていく。

また、外部評価機関として「茅ヶ崎市立病院運営協議会」に病院経営に精通した学識経験者を新たに迎え、その意見を病院経営に適切に反映していく仕組みを構築していく。

◆ 杉本啓子 議員
どなたが強いリーダーシップを今後取って経営改善を積極的に進めていくのか、このあたりをもう少し具体的にお尋ねする。

◎岩澤健治 副院長  
リーダーシップについては、今後、全部適用にするに当たっては、事業管理者というのを新たに立てることとなる。

当然のことながら、事業管理者がリーダーシップとなるが、一人では当然できないので、全職員一丸となって対応するということで進めてまいりたい。


◆ 杉本啓子 議員
令和4年度は救急エリアの整備も行うとしているが、救急は市立病院にとって非常に重要な部門になる。その投資により、救急はどう変わろうとしているのか、何を変えようとしているのか?

◎岩澤健治 副院長   
令和4年度に予定している救急エリアの整備については、今後ますます増加するとされている救急ニーズに応えるため、救急患者用観察室の拡張や救急診察室の増設をすることで、さらなる救急外来患者の受入れ態勢を強化し、市立病院としての役割を果たしていく。

選ばれる病院になるために

◆ 杉本啓子 議員
また、経営形態を全部適用に変えても、市立病院が市民や市外の患者さんから選ばれる病院にならなければ、患者さんは集まらないと思う。

病院の職員全体が「患者さんのために何をすればいいのか」考えてくれているのか、風通しのいい連携ができているのか、利用者である患者さんは敏感に察知する。一旦失望すれば戻ってきてくれない、ほかの病院を選びます。

今後の市立病院が選ばれる病院として、目指すビジョンやミッションはどこにあるのか、どこを目指しているのか伺う。

◎岩澤健治 副院長   
市立病院は地域の基幹病院として、今後も市民の皆様に安全で良質な医療を提供していかなくてはならない。

現在、「健やか・共創」の基本理念の下、病院事業を運営しているが、経営形態の変更を好機と捉え、市民の皆様に選ばれる病院として、原点に立ち返り、改めて今後目指すビジョンやミッションを全職員で考え、共有していく取組を進めていく。 

◆ 杉本啓子 議員
選ばれる病院としての市立病院になるための競争、それは今に始まったことではなくて、何年も前からある。

その競争の中で選ばれる病院、人気のある病院には共通した要素があって、逆に選ばれない病院にはやはり共通した問題があって、そこを患者さんは感じ取って心が離れていく。

市立病院は、シャトルバスサービスなど本来は必要とする立地だと思うが、市立病院が患者さん主体の医療看護をどのようにしていくのか、そこをどう組み立てていくのかというところは、患者さんにとって非常に大事な部分になる。

そこがどう変わるのかには市民も注目していると思う。具体的に患者さん主体の医療看護をどのようにしていくのか、どう組み立てていくのか、市民の方にイメージとして伝わる形で伺う。

◎岩澤健治 副院長   
ロードマップは令和4年度でいったん切れることとなるが、今後、経営計画をつくることになる。それについても、全職員一丸になって検討するなかで、ビジョン、あるいはミッションについては明らかしていきたい。

また、患者さん主体の医療看護についてというご質問については、市立病院は、市民から信頼される高度で良質な医療を提供すること、あるいは患者さんの尊厳、権利を尊重して、患者さん中心のチーム医療を行うということを基本方針として運営している。

さらに、他の職種と比べて、患者さんと接する機会が多い看護部においては、人に優しい看護を理念として、命と生活を守り支えるための看護実践を方針としている。

患者さんやそのご家族が安心して療養生活を過ごすことができるよう、生活者としての視点、発達段階、治療、療養段階など、様々な移行期に合わせた看護の実践とその教育に努めている。

今後も退院前後訪問や地域との連携を続けながら、つながる医療、看護を進めていく。

また、患者さんやご家族の方から直接、またはご意見箱を通して、励みとなるお言葉や、時には厳しい意見をいただいている。その一つ一つを真摯に受け止めて、今後も市民の皆様から選ばれる病院を目指してまいりたい。


pinkgreen58.hatenablog.jp

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