香川公民館の雑木林 part.2 議会の陳情へ

委員会は文化教育か、都市経済か

2020年5月
市長からの回答が「財政難のため」という内容だったため、香川公民館の雑木林の存続を問うために、市民は陳情を議会に提出することにした。

みどりに重点を置くか、社会教育に重点を置くかで、都市経済常任委員会、文化教育常任委員会のどちらに陳情がかかるか決まってくる。

どちらの委員会にも真剣に考えてほしい内容。

公民館という社会教育施設で、大人も子どもも活用していて、市民集会でも雑木林の存続を願う市民側の要望も知っていて、地権者の意向もわかっていて、それなのに、市民に一言も報告せず、市側の都合で処理をしてしまう公民館職員の姿勢は問題。こういったことは文化教育常任委員会。

「緑のまちづくり基金」についてだと、景観みどり課が言うように、市街地の保存樹林には珍しいものがあるわけではないが、香川公民館南の雑木林では、地域の人たち、子どもたちの活動も多く、単なる保存樹林ではない稀有な場所になっている。 
大山街道沿いに残る、まとまりのある松林の風景は景観的にも大切で価値がある。こういったことは都市経済常任委員会。
   
陳情内容がふたつの委員会にまたがっている訳だけど、どちらが一義的かということで付託する委員会が決まる。
ただ、委員会には、陳情内容に関連する部署の職員は出席するので、質疑はできる。

前例としては、ふたつの委員会にまたがる陳情もある。

陳情書を提出

2020年5月28日
陳情書は議会事務局に提出された。

社会教育としての公民館の大切な雑木林を守りたいとの趣旨の陳情となった。

議長が受理して、各議員に配布される。

6月1日の議会運営委員会で陳情書の取り扱いについて協議され、審議される委員会が決まる。

陳情が委員会で採択されても、買い戻してくれるという保証はないとしても、今、雑木林を買い上げるためには、「緑のまちづくり基金」を活用してほしい、と市民が発言する。

コロナ感染の影響で委員会の室内で傍聴できる人は4名で、それ以上の方は別室で聞くことになる。

この後の、本会議での市民自治の会での代表質問(杉本が担当)でも、緑のまちづくり基金のことや保存樹林の担保のしかたなどについては質問をする。


まさかの総務常任委員会! 

2020年6月1日
10時からの議会運営委員会で 陳情をどこの委員会で審査するのかが決まり、「香川公民館南雑木林存続に関する陳情」は、総務常任委員会にかかることになった。

まさか総務常任委員会にかかると思わなかった。 

総務常任委員会の所管事項は 総務部、企画部、財政部、市民安全部、消防本部、選挙管理委員会、公平委員会などで、買い取りの希望という点から総務常任委員会で、となった。

しかし、議会運営委員会のやりとりは、

「土地の買い取りについてだから用地管財課だろ?」という強引さで、

「この話はもう不動産屋が買っているんだろう?」「民間の土地のことをやれるかね」と青木委員長が言い、岸副委員長も「公民館でのことではない」など言う始末だった。

用地管財課は、用地取得が決まったのちの事務的な手続きをする課で、用地取得の意思決定をする課ではない。 

今回の陳情内容では、意思決定するのは、どうみても社会教育課と景観みどり課だ。つまり、文化教育常任委員会か、都市経済常任委員会にかかるはず。

すでに行政側が議員に働きかけをして、陳情を通さないでほしいと頼み、議員側もそれに乗っているとしか思えないような展開だ。


総務常任委員会のメンバー
青木浩(自由民主党 絆ちがさき)
水本定弘(無所属 ちがさき自民クラブ)
中野幸雄(日本共産党 日本共産党茅ケ崎市議会議員団) 
杉本啓子(無所属 市民自治の会)
山﨑ひろ子(公明党 公明ちがさき)
岸正明(無所属 新政ちがさき) 
柾木太郎(無所属 湘風会) 

開発審査はまだ途中と分かる

2020年6月8日
議会運営委員会では「「この話はもう不動産屋が買っているんだろう?」などの発言が出ていたが、杉本が開発審査課に行って聞いてみると、審査はまだ途中だった。

看板は、これから業者が地域の人に説明する、という告示で、図面は市では開示できない。住民が開発業者から図面を求めることはできるそう。
 
重要なのは、土地の売買はまだ正式には終わっていないし、土地の引き渡しは行われていないということ。

地権者さんは良かれと思って茅ヶ崎市に協力してきたのに、茅ヶ崎市の対応はすげないもので、何も考えていない対応だった。これでは地権者さんも市に期待できる訳もない。

1日の委員会では、青木委員長などが「もう終わった話だ。売られたんではしょうがない」など言っていたが、終わってはいない。

売買がすべて完了してるわけではなく、まだ手付けを支払ったところで、「すべて終わった話」ではないことは確かだ。

陳情は、「茅ヶ崎市の利用できるあらゆる方策を活用し、残すよう市に求めて頂きたい」 という要旨なのだから。


f:id:PinkGreen58:20210827112346j:plain

「ちがさき都市マスタープラン」では

昨年の6月に改訂された都市マスタープラン。

転入者アンケートでは、「子どもが遊べる身近な公園の不足」「身近なちょっとした広場がない」
という結果だった。

それから、マスタープランの改訂にあたって、13地区のまちぢから協議会に意見を求め、その半数以上から、みどりやオープンスペース不足を指摘されている。

雑木林のある湘北地区からは、「みどりが少ない現状に対する改善策を明確に示してもらいたい」という意見が出ている。

それにたいして都市政策課は「みどりを残す手段を考える必要があると分野別の取り組み方針にも記載している」という回答。

香川公民館のある「北部中央地域」の記載では、

「公園や市街地の樹林、市民緑地、街路樹等の様々なみどりを保全・再生・創出することで、豊かな生活を送ることができる都市づくりをすすめます。また、生物多様性への配慮を目指します」

「自然環境や公園など、様々なみどりを活用することで、コミュニティの活性化をはかり、人と人が出会う機会の創出を目指します」

「市民・事業者・行政の恊働により、緑化推進や維持管理のための情報提供や支援策の充実に努め、みどりと人々が出会う市民参加の仕組みの構築を目指します」

 
いかに、市が実効性のない口先だけの計画を作っているかよく分かる。
 

(part.3 陳情 総務常任委員会 に続く)

pinkgreen58.hatenablog.jp