２０１９年３月の第１回定例会で、佐藤光市長が「施策方針」を述べました。
施政方針（しせいほうしん）とは、市長がこれからの重要施策や予算について、市議会定例会で表明するもの。
２０１９年度、茅ヶ崎市の行政運営の基本方針となります、内容を以下にまとめてみます。
茅ヶ崎市予算案
一般会計 ７１３億４０００万円
特別会計 ６５６億４２００万円
総 額 １３６９億８２００万円
（100万円未満切り捨て）
平成３１（２０１９）年度予算は骨格予算
昨年の１１月に佐藤光新市長が就任したことに伴い、一部の事業費（２３億円）を留保し、義務的な経費を中心とした『骨格予算』とした。
新規事業や政策判断を必要とする政策的経費は、６月の市議会第２回定例会で『肉付け予算』として計上する。
留保した事業費２３億円は、第２回定例会に補正予算として出す。
このなかには、見直しを含めて検討するとした「道の駅」整備 も含まれていて、補正予算が注目される。
☆骨格予算とは・・・選挙時期の関係から政策的な判断が出来ないなどの理由で、人件費などの最低限必要な経費のみを計上して編成する予算。その後、新しい市長の意向を反映させた政策的経費などを計上する補正予算のことを『肉付け予算』という。
《歳入》
市税は ３５８億円５４００万円 （＋４億５３００万円）
地方消費税交付金 ３６億５０００万円
地方交付税 １５億３０００万円
財政調整基金 ７億８０００万円
市債（借金）は、総額で５０億２００万円。
そのうち臨時財政対策債が２２億９０００万円。（普通交付税として国が交付すべき財源の不足分に対処するため発行する。建設事業に充てずに、一般財源として使用することができる。）
事業債 ２７億１２００万円（−４７億円）
特別会計 のうち、病院事業会計は１４１億３３００万円。
特別会計への一般会計からの繰り出し金 ９９億７３００万円
《歳出》
公共施設再整備費 １０億円
本庁舎跡地周辺整備事業費 ４億１６００万円
粗大ごみ処理施設整備費 ６億８２００万円 など、ハード整備も目立つ。
2019年度 市長の施政の概要
《子育て支援》
①小児医療費を中学３年まで無料化（現在は小学校６年生まで）
２０１９年１０月を目処
②中学校給食の実施を目指す
２０１９年度の秋には、茅ヶ崎市に適した実施手法を決定
③待機児童ゼロを目指す ⇒１６億１０００万円
２０１９年４月の待機児童解消をめざす
④子ども食堂の実施
既存の子ども食道への支援、茅ヶ崎版子ども食道を検討
《市立病院の経営改革》
２８、２９年度決算で連続して１０億円の赤字を計上している市立病院の収支改善を見直す。
★「さらなる税金の投入」という赤字経営の立て直し方になる。市民の理解が得られだろうか？
病院経営の専門職員がいない状態で、長年に渡って赤字を放置してきた。経営改善が目的の審議会も形骸化している状態。今後も専門家なしで立て直すと市は言っている。
《本庁舎跡地周辺整備事業》
今年度は４億１６００万円。（総事業費は６億９３００万円）
《仮称・公文書管理条例》
市の活動を現在と将来の市民に説明する義務を全うすることを目的とする。
２０２０年の施行をめざす。
《保健所業務の見直し》
新たな保健所庁舎整備の課題
《ごみの有料化について》
２０１９年度中に一定の方向性を示す。
新たな「環境事業センターの粗大ゴミ処理施設」の建設⇒ ６億８２００万円
２０２５年度の供用をめざす。
《防災》
防災行政用無線整備更新 ⇒ ４億円
消防署本庁舎の建て替えに向けて準備を進める
所信表明に抜けていた「みどり・環境」は？
２０２１年度を初年度とする次期「茅ヶ崎市環境基本計画」を策定。
「ちがさき都市マスタープラン」「茅ヶ崎市景観計画」「茅ヶ崎市みどりの基本計画・生物多様性ちがさき戦略」の施作を推進する。
★市政７０年間にわたってみどりや公園を放置してきた茅ヶ崎市。念仏のように机上で計画を唱えるだけで、県下で最下位レベルでも具体策はない。
★実現できない計画なら作らないほうがマシ。時間と税金のムダ。
注目は予算をどう出していくのか？
新市長は、基本的には前市長の事業をすべて継ぐ方向。そのうえで、さらに「中学校給食」「小児医療費を中３年まで無料化」「市立病院の経営立て直し」などがプラスされる。
これらは、どれも実現に向けては、一時的なものでなく、将来に渡って毎年の財源が必要 となる。
必ずどこかに「しわ寄せ」が出て痛みを伴う訳なので、すでに厳しい財源から、さらにこれらの財源が出て来るのかどうか、出て来るとすればどういう方法でまかなうのだろうか？
