税金いくら使ったの? ③「うみかぜテラス」

違法な会議からスタートした計画

「うみかぜテラス」という名称で、平成31年1月にオープンした茅ヶ崎公園の体験学習施設。

耐震性の問題などから、海岸青少年会館と福祉会館を合体させ再整備した施設だが、建設場所をどこにするかなどを決定した検討協議会も違法に設置されていた。(柳島スポーツ公園の事業者を決めた選定委員会も違法設置の会議。)


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うみかぜテラスの建設にかかった費用

《茅ヶ崎公園体験学習施設建設工事》

落札価格 9億2232万円(税込) 工藤・亀井特定建設工事共同企業体
(対予定価格99.92%)

この施設を作るためには、やはり建設工事費用だけでなく、さまざまな費用が付随します。

建設(建築)工事   9億2232万円 
建設(電気設備工事) 2億2680万円
建設(機械設備工事) 1億9764万円

基本設計・実施設計業務委託 6750万円
工事監理業務        3315万円
家屋事前調査業務委託     475万円

海岸青少年会館 仮設棟賃貸借  2624万円
        解体工事    3780万円

茅ヶ崎公園テニスコートの移転工事 2億1285万円

合計 17億2941万円 

この他、福祉会館の解体工事、什器整備などが加わって18億ほどになるでしょう。

市が発表して広報するのは、建設(建築)工事費用がメインなので、市民は約9億ですべて作れるような気がしてしまいます。

でも、実際にトータルで事業にかかる費用は、約18億円と倍になります。

不透明なテニスコートの移転

また、建設をする場所がテニスコートのあった場所に決められたため、テニスコート4面を取り壊し、公園の奥にコートを移設しました。

建設する場所の候補地は3ヶ所でしたが、地方自治法に違反した会議体(検討協議会)が作られ、そのなかで建設場所がテニスコートに決められたという経緯があります。

テニスコートを取り壊し場所を移転する必要があったのかどうか、実に不透明な決定が行われています。

福祉会館と青少年会館の機能をひとつの施設にまとめるのは、無理があるという意見もかなり出ていました。

テニス協会と市だけの合意

さらに、テニスコートを4面から5面に増やすからという理由で、市はテニス協会へ移設への合意を取っています。といっても、これは市民を抜きにして、ごく一部の団体(テニス協会)と市のあいだの合意です。しかも、合意の記録・メモさえ残っていません。(メモも公文書)

いざ工事をはじめる間際になって、安全に5面を作れる広さがないと分かり、4面に計画を変更。実にいい加減な話です。

また、不思議なのが、青少年会館を利用する団体には丁寧なヒアリングが行われているのに、テニスコート利用者へのヒアリングは一度も行われませんでした。

周囲を松に囲まれた前のテニスコートの方が、開放的な景観が美しく品格があってよかった、使いやすかった、という声も多くあります。(市は、茅ヶ崎のテニス発祥の地と言っていたはずですが。)

またひとつ、茅ヶ崎の美しい景観が消えました。


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