「茅ヶ崎市 ごみをめぐる話」 ちがさきレポート vol.8

特集:茅ヶ崎市 ごみをめぐる話

掘ったら廃棄物が... 歴史文化交流館(博物館)

「文化資料館」を移転するために、下寺尾に(仮称)茅ヶ崎市歴史文化交流館を建設しています。(文化資料館は解体し、敷地は売却する予定。)
歴史文化交流館の建設工事は、一般競争入札で亀井工業・大勝建設共同企業体が10億6458万円(税込)で落札。委員会では「建設地はかなり軟弱な地盤。不測の事態にはどう対処するのか?」と質問が出ましたが、このあと、建設工事は、とんでもない展開に・・・


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建設中の歴史文化交流館

地中からアスベスト

令和2年の12月議会。歴史文化交流館の建設工事を始めたら 「想定以上の水が出てきた」さらに「地中から非飛散性のアスベスト、アスファルトガラ、木くずが出てきた」ので、工事費用と処理費用として約1億円が追加で必要、という補正予算が出されました。

「事前のボーリング調査では、廃棄物は見つからなかった、水が出ると想定していたが、現場に入り、予想以上に経路が分からない水脈があった、想定以上の水があらゆる場所から出てきた」という市教委からの報告。

しかし、この場所は、もと田んぼがあって、市民からは「水が出てくる 」と以前から指摘されていた軟弱な地盤。「ボーリング調査で分からなかったのか? 」「土地を購入する段階で、市は試し掘りで確認しないのか?」という市民の皆さまのご意見、ごもっともです。

雨が降ると北側の山から何本も水の道が出来て、大岡越前通りを渡って建設場所に流れ込むのは目視で分かります。果たしてこれは「不測の事態」と呼ぶのか・・? 今さら「想定以上」なんでしょうか?

市が市民を訴える裁判へ

さらに、令和3年3月議会。
「市が歴史文化交流館の建設用地として購入した土地で建設工事を開始したところ、地中から石綿含有スレート、アスファルトガラ、木くずが発見された。工事を進めるために、これらの地中障害物を処分しなければならず、相手側から購入した土地には瑕疵があるといえるため、瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求として、市は裁判で処理費用などを相手方に請求する。」ということで、市が請求する処理費用等は約2億1千万円。
いったい、茅ヶ崎市はどこに着地しようとしてるんでしょうか...?
 
調べなおしたら「博物館」を名乗れますって?

歴史文化交流館の建設は、本来、博物館を作るための事業です。市の財政に負担をかけない理由で国の補助金を利用しました。しかし、当初から市は、補助金を利用するためには「博物館」という名称では事業を進められないので「交流館」とする、と市民に説明してきました。
ところが最近になって「調べなおしたら博物館という名称は使えます。博物館にします」という市教委からの報告。市民を混乱させてきた茅ヶ崎市の仕事は謎です。

掘ったらごみが... 粗大ごみ処理施設の整備

茅ヶ崎市と寒川町の燃やせないごみと大型ごみ、不法投棄物は、茅ヶ崎市の環境事業センターにある「粗大ごみ処理施設」で処理しています。現在の施設は、昭和52年に稼働を開始してから約45年が経過。耐用年数を超えて老朽化が進んでいること、各種リサイクル法の施行で処理対象物が変化していることから、市は新たに「粗大ごみ処理施設」を建設します。

そのため、現在、環境事業センター内にある旧ごみ焼却処理施設の解体工事を行っています。(ここに新しい粗大ごみ処理施設を建てます。)解体工事は、一般競争入札で、鴻池・亀井特定建設工事共同工業が3億2699万円(税抜)で落札。

ところが、令和3年3月に工事を始めたら、地下から大量のごみが出てきて、工事が1年延期になっています。出てきたのは、家庭ごみのカーペット、布団、ビニール類、プラ類やタイヤ、ガラス、ごみの焼却灰など。こういった廃棄物の埋設は、昭和46年の廃棄物処理法施行令に初めて基準が設けられ、同法の施行後も経過措置により平成11年までは基準が適用されないことから、今回出て来たごみは合法に埋められたものになる、という市の説明です。

いずれにしても、市が自分で埋めたごみが出て来たことになります。

ごみの撤去や処分にかかる追加費用はなんと5億6000万円! 

財政難... ですよね?

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掘ったらごみが... 茅ヶ崎漁港の駐車場整備

茅ヶ崎漁港駐車場と多目的広場の整備にかかった費用は、約1億5000万円。そのうち半分は国の交付金を見込んでいましたが出ないことになり、市税での全額負担です。(工事は亀井工業(株)が1億3095万円で落札。)

当初は、整備で出る掘った土は、台風や高潮で砂が減ったサザンビーチにまいて養浜する計画でした。しかし、掘ってみたら土には生活ごみ、ガラ、大きな石等が混ざっていて、ふるい分けをしても養浜に使用ができません。この残土の処分には費用がかかるため、県の養浜事業として利用することになり、柳島にある県の残土置場へ運搬。そのための追加費用3386万円が増額になりました。

市は「事前に2か所ほど試験掘りをしたが廃棄物は確認できなかったので、当初はサザンビーチにまく計画にした。」と回答しています。

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駐車場の西側広場は自然の海浜に戻します。


工事をはじめて地面を掘ってみたら、廃棄物が出てきて工事費用の増額が必要になった、という市の事業は3連続になります。それ以外にも、緑のまちづくり基金を使って赤羽根の管理用地の整備を行ったときも、地中からコンクリートガラ等が出て来て、地盤も想定より軟弱だったとして、処理・工事費用の増額になっています。 

サザン花火大会の減免について

ところで、2018年と2019年に「サザン芸術花火」がサザンビーチちがさきで開催されました。茅ヶ崎漁港の堤防から打ち上げられる花火を、サザンの楽曲にのせて楽しむというイベントで、主催者は「サザン芸術花火実行委員会」、そして茅ヶ崎市が後援しています。

2018年は、椅子指定席4300円、砂浜チケット3800円、立ち見3300円、合計33716席を販売し、チケット収入は約1億3000万円。

2019年はさらに規模を拡大して、椅子指定席6800円を31980席、ベンチ自由席5800円を2992席、プレイガイド等で販売し、チケット収入は約2億3500万円。

こういったイベントで利用する場合、漁港区域内・海岸保全区域占用料 を市に支払う必要があります。

サザン芸術花火では、準備を含め1ヶ月近く占有するので、2018年は2335万円、2019年は4956万円、合計7290万円の占有料となりますが、茅ヶ崎市は全額免除(減免扱い)しています。

市の占用料の減免基準では「国又は地方公共団体が後援し、かつ営利目的でない事業のために占用するときは、占用料の額の全額を免除する。」となっています。つまり、茅ヶ崎市が後援する場合は「営利目的でない事業」ならば全額を免除するということです。

そうなるとイベントが「営利目的」なのか、否かを判断するために市は何を明確な根拠としたのか? になります。

茅ヶ崎市の説明では、①収支計画書を確認した ②実行委員会にヒアリングして営利目的でないことを確認した と言います。

しかし、実行委員会から提出されている収支報告書は、あまりにも大雑把で、会計報告として一般的に通用すると思えません。委員会にヒアリングした内容も記録が作成されておらず文書がありません。茅ヶ崎市行政文書管理規則では「意思決定の経緯を記録した文書を作成しなければならない」と規程しています。

漁港区域の駐車場整備には1億5000万円を市税で負担しています。市の財政が厳しいと言うのなら、占有料の7000万円は全額免除するのでなく、しかるべき金額は徴収して財源にあてるべきでしょう。


市民の気持ちは届いていますか?  

令和3年の夏は、7月中旬からコロナ感染症患者が市内でも急増し、多くの方が自宅療養となる危機的な状況でした。こういった不安な生活のなか、市のインフォメーションに3つの疑問を持ち、9月議会の一般質問で尋ねました。 

1 避難所に行かない選択について
以前と違って、コロナ感染下では災害時に避難所に行く、集まることがコロナ感染のリスクを伴います。もともと避難所生活は厳しい集団生活になるので、高齢者や持病や障がいがある方、乳幼児がいる方など、避難所で生活ができない人、行きたくない人は多数います。
一人一人の個人が自分に合う避難方法を考えないと健康を保てないため、「おうち避難」や「テント避難」など避難所に行かない選択を想定し、準備しておくことは、ますます必要になるはずです。市は今までどおりの「避難所ありき」の団体での防災訓練を提案するのでなく、避難所に行かない(行かれない)選択についてのインフォメーションを市は積極的に出して欲しいのです。
 
2 情報が届かない市民へのインフォメーション 
現在、市は広報ちがさきの全戸配布を行っていないので、紙ベースでの市の情報伝達から切り捨てられている市民がいます。
たとえば、この夏、コロナ感染の自宅療養者が激増したとき、発熱したらどういう手順をとったらよいか、災害時にはどうすればよいかなど、ごく簡単な内容でもチラシが1枚手もとに届くだけでも高齢者などは安心するのに、そういったチラシは1枚も全戸配布されませんでした。
「市からチラシが1枚届くだけでも安心感が違うのに、何で届けてくれないのでしょうか?」との市民からの問いかけに、市から明確な回答はなかったです。

3 ごみ収集について 
ごみの有料化を実施するのなら戸別収集を行ってほしいという声や、戸別収集を行わないとしても、ごみ集積所の確保の問題は市が解決してほしい、自治会でのごみトラブル解決は限界、という声は非常に多いです。各課が庁内での連携をはかって率先して解決する方法を考え出して、そのうえで市民への協力を求めていくのが筋でしょうと思います。
令和4年度4月からは、ごみの有料化が始まります。有料化による収入を何に使うのかという透明性も必要で、これから粗大ごみ処理施設の設計建設と20年間の運営・維持管理契約の大型入札も行われます。次号のちがさきレポートでは、ごみ関連の特集 Part.2 を予定しています。


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レポート Vol .8 
令和3年11月発行