知ってビックリ! ちがさき財政

茅ヶ崎市の財政は豊かなの?

「県内16市・市民一人当たりの市税負担の状況」というデータがあります。

茅ヶ崎市が自分で得ることのできる収入のほとんどは市税で、市民税(個人・法人)・固定資産税などを合計したものです。
市税を人口で割ったものが「市民一人当りの市税負担」で、その金額が多いほど市の財政状況は豊かという目安になります。

茅ヶ崎市は16市のうち、14位(平成29年度)。

市内に企業が少ないので法人税が市税の4%、15億円しかないためです。
ちなみにトップ3は、厚木市、鎌倉市、藤沢市。

さらに、「市民一人当たりの一般会計歳出」を見てみましょう。

市の1年間の支出が「歳出」で、市民一人当たりに使っているお金になります。
茅ヶ崎市の順位は16位と最下位で(29万6828円)、長年下位から抜け出すことが出来ません。 

なんとなく、茅ヶ崎のイメージから財政は豊かであると思っていませんか? 


茅ヶ崎市 2019年度予算
一般会計 713億4000万円
特別会計 656億4200万円
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
総額  1369億8200万円

収入は増えないのに、支出は激増・・・

平成29年度を10年前に比べると、一般会計の歳出(支出)合計が554憶円から722億円と168億円増えているのに、毎年、市の収入は大きく増えることなく横ばいです。これでは当然台所は苦しくなります。

支出が増加しているトップ5は、扶助費、人件費、物件費、普通建設事業費、補助費です。

①「扶助費」188億円

子ども手当、保育所の運営、小児医療費の助成、生活保護費など福祉的な費用です。10年前には88億円だった扶助費が、平成29年には188億円と100億円の激増 です。

②市長・職員・議員の「人件費」145億円

145億円と過去最高額を記録。職員数は10年前の1839人から、平成29年度には2191人へと、実に352人増加しています。公共施設の業務を外部の指定管理業者に移してきているので、職員の業務量は減るはずですが、反対に職員数は増加しています。
 

③「普通建設事業費」84億円

市庁舎の建て替え、柳島スポーツ公園、コミセンや複合施設、道の駅、資料館など、財源の制限がある中で増え続けています。10年前に56億円だったものが増加の流れに変わり、平成29年度には84億円となっています。

④「物件費」99億円

新しく施設をつくれば施設の維持管理の委託料も年々増えていきます。
物件費は、いったん公共施設を作れば支払い続けていかなければならない費用です。
茅ヶ崎市の「物件費」の大部分は「委託費」で、そのなかで施設の維持管理費が大きな割合を占めます。公共施設をドンドン作っていくと、市民にとっては便利かもしれません。しかし、身の丈に合わないツケは、市民に必ず回ってきます。10年前は78億円、現在は21億円増加して100億円の大台にのりそうです。
 

⑤「補助費」72億円

補助金や助成金など、これも10年前の32億円から72億円へと倍以上の増加です。 

f:id:PinkGreen58:20181205230011p:plain

年々減少する自主財源比率

「自主財源」とは、茅ヶ崎市が自分で得ることができる収入で、自由に使い道を決めることができます。(市税や公共施設の使用料、住民票の発行手数料など)

「依存財源」とは、国や県を経由して入る地方交付税、交付金、補助金や市債などです。

「自主財源比率」は、全体の収入のなかで「自主財源」が占める割合です。この数字が高いほど、自由に使える財源が多いので、財政が安定して柔軟な運営が行える市になります。

茅ヶ崎市の自主財源比率は毎年低下しています。
近隣6市では最低値です。
(藤沢市、平塚市、厚木市、伊勢原市、大和市)

10年前には市税などの自主財源が歳入全体の76%ありましたが、平成29年度は59.2%(前年60.3%)と減少する一方です。


f:id:PinkGreen58:20181209155345p:plain

自由に使えるお金がない(経常収支比率)

市税のように使い道が自由な収入のなかから、借金の返済(公債費)、職員の人件費、扶助費など必ず支払わなければならない費用に使う割合が「経常収支比率」です。

収入の大部分が義務的経費に使われて、自由に使えるお金はほとんどなくなっています。

平成29年度の経済収支比率は97%で、自由に使えるお金は残り3%の14億円程度しかありません。

隠れ借金まであるの・・?

平成29年度の市債(借金)残高は571億円です。
なお、これは一般会計の市債残高で、この他にも公共下水道や市立病院などの借金もあります。全会計(一般会計+特別会計)では1000億円前後の借金があります。

実は市債のほかに「隠れ借金」があります。
ハマミーナ(PPP)や、柳島スポーツ公園(PFI)のように、公共施設を民間企業の資金を利用して建てる場合の「実質的な借金」です(民間企業への借金)。分割払いによって翌年度以降に支払いを予定する債務を「債務負担行為」といい、平成29年度末で240億円あります。
 

まさかの備え は減るばかり!

「財政調整基金」は、予期していなかった収入減や支出増加によって財政が苦しくなる事態に備える積立金です。10年前に56億円あったものが、平成29年度末は43億円と、まさかの時の備えが減っていくのは心細いですね。 


f:id:PinkGreen58:20190417025054j:plain


なぜ、このような厳しい財政状況になってしまったのでしょう?

それは、行政が身の丈にあった財政運営をしてこなかった、
議会は危機感を持たずに行政の財政運営を認めてきた、ことも大きな要因の一つです。

このような厳しい財政状況を克服するにはどうしたらよいのでしょう。 

高齢化が進むことや、子育てへの援助として「扶助費」は削減のむずかしい費用です。

その一方で、積極的な政策の見直しによって、増加を防げる費用があります。

①「公共施設の建設費」の削減 ⇒ 維持管理費の増加も防ぎます
②職員の業務見直しによる「人件費」の削減 ⇒ 中核市への移行が実現すればさらに職員が必要になります
③市立病院の赤字を削減 ⇒ 予算を達成すれば、医業利益増で赤字が3億円減ります
④補助金の見直し


いずれにしても、茅ヶ崎市の行政が身の丈にあった政策に転換していく、議会は危機感を持って厳しいチェックを行っていく、「まったなし」に変わらなければならないタイミングに来てしまっています。

pinkgreen58.hatenablog.jp

pinkgreen58.hatenablog.jp