オンブズマンとして財政分析
「知ってビックリ!ちがさき財政」は、市民オンブズマンとして市の財政を分析して、近い将来、茅ヶ崎市が財政危機に陥ると、市や市議会に警鐘を鳴らしたのがきっかけでした。私が議員になる前、2015年(平成27年)末のことです。
しかし、当時の市は「茅ヶ崎市の財政は健全です!」という説明をくり返していました。
当時、よく読まれたのが「Stop the ハコモノ行政! 」です。
chigasaki-fika.hatenablog.jp
令和元年の市議選で
そして、4年前の市議会選挙に初出馬したときに配布した「知ってビックリ!ちがさき財政」が、大きな注目を集めました。
選挙公約に「財政の見直し、転換」を入れたのは私だけでした。誰も財政危機のことは語っていなかったのです。
平成26年〜30年度 異常な建設費の増加
茅ヶ崎市の厳しい財政の大きな要因は、やはり「普通建設費の大幅な増加」です。
特に、平成26年度から平成30年度の5年間の合計は447億円で、その前の5年間と比べて147億円も増加しています。
市庁舎の建て替えから始まって、柳島スポーツ公園の建設、市民文化会館の再整備、うみかぜテラスの建設、地域医療センターの建設、松浪コミセンの建設、消防署小和田出張所の移転建設、市立病院の高額医療機器の整備や別棟建設、小和田市営住宅の建設、校舎の大規模改修、浜見平地区の整備、さらに博物館の建設と続きます。
こうした建設費の財源として、大量の市債(借金)を発行しました。普通建設費の急増した、平成26年度〜平成30年度の5年間、市債の発行額も急増します。
市債発行額は、通常は年40〜50億円ですが、平成30年度は108億円と過去最高額に達したのです。
これは、茅ヶ崎市にとって、異常な市債発行額といえます。
すべてが「身の丈に合わない」ほど膨れあがる
膨れ上がったのは建設費だけでなく、建物を作れば、とうぜん「維持管理費」も膨れ上がっていきます。あっという間に100億円の大台を超えました。(指定管理料は隠れ人件費といえるでしょう。)
厳しい見直しのないままに、人件費、委託費、補助金、借金の返済額など、市税収入は増えないのに、支出は増え続けていったのです。
心配が現実となった財政危機
2019年(令和元年)4月、議員として初当選して、その9月には「市立病院リバイバル・ロードマップ」が発表されました。
2年連続で10億円の赤字となり、現金が底をつきそうになった市立病院の経営を立て直すためのものです。
そして、翌年の令和2年3月「茅ヶ崎市 財政健全化緊急対策」が発表されました。
とうとう心配していた財政難が、現実のものとなったのです。
その直後に、今度は世界的なコロナウイルス感染が始まります。
市はいったん事業を先送りして、コロナ対策に向き合わざるを得なくなりました。 それと同時に、財政健全化のための厳しい見直しも行っていくことになります。
「茅ヶ崎市の財政は豊か」という幻想
茅ヶ崎市はイメージに幻惑されているのかもしれません。